沖縄旅行と、休むことへの「申し訳なさ」|顔面神経麻痺を経験して感じたこと

沖縄旅行と、休むことへの「申し訳なさ」|顔面神経麻痺を経験して感じたこと

顔面神経麻痺を発症してから、約2週間の休みをいただいて療養していました。

少しずつ職場に復帰し、数日だけ勤務したあと、もともと予定していた2泊3日の沖縄旅行へ行きました。

でもそのとき、心の中に引っかかっていたのは「申し訳なさ」でした。

「ようやく復帰したばかりなのに、また休むのか」「療養後に旅行なんて、どう思われるだろう」そんな気持ちが消えず、旅行に行くこと自体に少し戸惑いもありました。妻と子供は楽しみにしてるし。。。

でも、ふと立ち止まって考えてみたんです。
いったい何がそんなに申し訳ないのだろう?
「こっちは顔面神経麻痺だぞ?笑」なんて思っていました。

体調不良での休みも、旅行のための有給も、どちらもきちんと認められた「権利」なのに。
私はずっと、「休むこと=悪いこと」だと思い込んでいたのかもしれません。

「休んだら遅れをとる」
「信頼を失ってしまうかも」
そんな不安が、自分の中にずっとあったように思います。

でも、これまで無理をして、休まず頑張って働いてきて、
その結果、自分の心や体は本当に守られていたのか?

適度に休み、心と体を労わりながら働くことだって、本来は大切なはず。
むしろ、それが長く仕事を続けていくためには欠かせない姿勢のはずです。

こないだテレビで見た広瀬アリスさんの言葉が、ずっと心に残っています。
「休んでる間に忘れるような仕事だったの?そうじゃないでしょ?健康第一!」
その一言で、自分の中にあった緊張がふっと解けていくのを感じました。

ほんとにそうだ!
いつもやらなくていい仕事をあんなに気を回して誰よりもやっているのに。
誰よりも長時間働いて、後輩の指導も管理も役職もないのにして、何が、そんなに悪いんだ?
むしろこのくらい当たり前だバカタレ!
今、病気中だわ、無駄な相談を俺にしてくるな、と、極端に思い沖縄に旅立ちました。

今回の沖縄旅行では、自分の中で止まっていたことを、少しずつ再開してみようと思いました。

そのひとつがランニング。顔面神経麻痺になってから初めて、早朝に沖縄の海沿いを走りました。
まだ薄暗い時間帯からゆっくりと走り出し、海の向こうから日が昇ってくるのを見ながら、ベンチには妻と息子が日の出を待ちわびてる姿、自然と涙が出そうになりました。
「ああ、なんて幸せなんだろう」
心と体が少しずつ前を向きはじめていることに、気づく瞬間でした。

もうひとつ、再開してみたのがサウナです。
週に1度は必ず入るほど好きだったのに、発症以来、「神経に悪影響があるかも」と思い、ずっと我慢していました。

でも、思い切って久しぶりに入ってみると…あまりにスッキリして、帰ってからもすぐにまた行ってしまいました。
もちろん、無理は禁物。でも、“ほどほどに楽しむ”ということも、回復には必要なのかもしれないと感じました。

沖縄の空はどこまでも青く、海は穏やかで、風がやさしく吹いていました。
その中で「休むこと」は、決して特別なことではなく、ごく自然なことだと感じることができました。

「ちゃんと休んでいい」
——そう自分に言い聞かせられるようになるまでには、もう少し時間がかかるかもしれません。
でも、この旅行は、その一歩を踏み出すきっかけになってくれました。

これからもストレスや休むこと、自分が、心和らぐ時を少しずつ増やしていきながら、探してあげながら、日々過ごして行きたいと思いました。

本日も最後まで見てくださりありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました