顔面神経麻痺を発症して気づいたこと|理学療法士として、患者として、教育者として

はじめに

私は、理学療法士として臨床の現場で働きながら、非常勤講師として理学療法士養成校の教育にも携わっています。

ちょうど「顔面神経の支配領域である表情筋」について授業を担当している中、私自身が顔面神経麻痺を発症するという、非常に偶然で衝撃的な出来事が起こりました。

このブログでは、発症からの経過をリアルに記録しながら、
理学療法士として、教育者として、そして患者としての視点を交えて、生活やリハビリに役立つ情報を届けることを目的としています。

まだ経過観察中ではありますが、同じように不安を感じている方の力になれるよう、情報を発信していきたいと考えています。


発症のきっかけと初期症状

ある朝、顔の片側に違和感を覚えました。

うがいをしようとしたとき、口から水がこぼれてしまうという異変に驚きました。

鏡を覗くと、右側の顔が垂れ下がり、笑っても口角が上がらず、目も完全には閉じられない状態でした。

これまで授業で何度も説明してきた「顔面神経麻痺の症状」を、まさか自分自身が体験するとは思いもしませんでした。

まず、右の手足に麻痺がないことを確認し、「末梢性の顔面神経麻痺の可能性が高いな、脳に異常がないといいな」と思いながらすぐに病院へ救急受診しました。

医療機関では、脳卒中などの中枢性疾患を除外するためにMRIとCTを実施し、脳に明らかな異常は見られませんでした。

さらに、ウイルス性の可能性を探るための血液検査と、アブミ骨筋反射の検査が行われ、結果として**「ベル麻痺」**と診断されました。


治療とこれからの経過について

現在は、医師の指示のもとステロイド治療を受けながら、回復の経過を見守っている段階です。

理学療法士として、顔面神経麻痺の患者さんに関わることはありましたが、
自分の身に起こると、その不安や戸惑いは想像以上でした。

今後は少しずつ、

  • リハビリや生活の中で工夫したこと

  • 実際に役立ったアイテム(メガネ・眼帯・保湿グッズなど)

などを、ブログに記録していきます。


理学療法士・教育者としての気づき

今回の体験は、理学療法士としての知識をより深め、また教育者としての伝え方にも変化をもたらしてくれそうです。

特に、

  • 表情が動かないことへの違和感

  • 他人の視線が気になる気持ち

  • 声や食事の不便さ

など、実際に体験して初めてわかる感覚が多くありました。

こうしたリアルな経験を、今後の授業でも活かしていきたいと思いますし、
患者さんへの言葉の選び方やリハビリの提案の仕方も変わってくると感じています。


今後に向けて

まだ回復は始まったばかりですが、このブログを通じて、経過を共有しながら、自分自身のリハビリや生活の記録を続けていきます。

また、実際に

  • 使って良かったもの

  • これは失敗だった…という正直な情報

も交えて、

「患者としてのリアル」 × 「専門職としての解釈」

を両立させた発信を心がけていきます。


まとめ

顔面神経麻痺は、ある日突然起こりうるものです。

でも、早期の対応と情報収集、そして冷静な心がけがあれば、少しずつでも前進していけるのだと今は信じています。

理学療法士 × 教育者 × 患者という三つの立場から、
必要とされる情報をわかりやすく、丁寧に伝えていけたらと思います。


免責事項

※本記事は筆者の個人的な経験と理学療法士としての知識に基づいて執筆したものであり、診断・治療を目的としたものではありません。
体調に不安のある方は、必ず医療機関を受診してください。

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