顔面神経麻痺 発症から10日目|症状の変化と今の生活、そして理学療法士として思うこと
はじめに:発症から10日が経ちました
顔面神経麻痺を発症してから、10日が経ちました。
この間、いろいろな変化があったような、何も変わっていないような……そんな不思議な感覚とともに過ごしています。
表情は相変わらずうまく作れません。笑おうとしても片方の口角は動かず、水を飲めば口からこぼれてしまうし、目を閉じても隙間ができてしまいます。
それでも、少しだけ気持ちは前を向けるようになってきました。
現在の症状と生活の中の工夫
身体的には、正直なところ「目に見える回復」はまだ感じられていません。
- 額のしわは寄らず
- 口元は動かず
- 目の乾きは続き
- 食事中も水分がこぼれる
こう書き並べると、なかなかインパクトのある状態ですね。
でも、これが今の自分の「現在地」です。
一方で、心の面では少しずつ変化があります。
落ち込むことが減ってきて、「この顔のままでも、自分らしくいられる方法はあるかもしれない」と思える瞬間が増えてきました。
理学療法士として感じたこと
理学療法士として、患者さんに「焦らずいきましょう」とか「回復には波があります」と伝えてきた言葉を、今は自分自身に向けています。
だけど、いざ自分がその立場になると――
「このまま戻らなかったらどうしよう」
「笑顔を見せられないまま、社会復帰していいんだろうか」
そんな不安が何度も押し寄せてきます。
いままでは患者さんに簡単に言ってしまっていたのでは?(そんなつもりはないが)なんて気持ちになります。
ステロイド(プレドニゾロン)を60mg/日で内服していた時期は、倦怠感が強く、少し動くだけでぐったりしてしまいました。
普段元気に働いていた自分とのギャップが苦しくて、焦りと情けなさが混ざり合ったような気持ちでした。
来週から仕事復帰します
そんな中ではありますが、来週から仕事に復帰することを決めました。
まだしゃべりにくさもあるし、呂律も少し怪しい。
それでも、自分で「やってみよう」と思えたことが、今はとても大きな一歩です。
伊達メガネとマスクで顔を少し隠して、まずはできる範囲で。
完璧じゃなくても、完全じゃなくても、「戻ってみること」に意味があると思っています。
おわりに:自分の「回復」を信じてみる
表情筋が今どうなっていて、どれだけ時間がかかるのか――
正直、まだ先は見えません。でも、自分の身体が回復する力を、もう少し信じてみようと思います。
「焦らなくていい」
「でも、止まらなくてもいい」
そんな想いで、これからも少しずつ、今の自分を受け入れながら、回復の道を歩いていきたいと思います。
免責事項
※本記事は筆者の個人的な経験と理学療法士としての知識に基づいて執筆したものであり、診断・治療を目的としたものではありません。
体調に不安のある方は、必ず医療機関を受診してください。
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